館主 かっきーの独り言 

同じ映画なのに、いろいろ?

最近知った話だが、中島貞夫監督作品「犬笛」が、
実は2バージョンあることが判明!   
その2バージョンを浅草の名画座(浅草名画座、浅草新劇場)で、
時期を少しずらして上映したそうだ。

まったく粋なことをしてくれる!さすが浅草! 
未だDVD化されていない「犬笛」は、
劇場でしか観られないので、いつかこの2バージョンを
劇場で見比べてみたい。 

この映画の原作者は西村寿行! 西村寿行作品は、
思春期真っ直中の高校生の頃、むさぼるように読んでは、
友達と感想会をしていた。 

だんだん、ただの感想会ではあき足りなくなり、
挙げ句にシナリオ化して配役も決め、
妄想映画化を着々と進めていた。
!怒りもて報いよ」(主演:緒形拳、由美かおる、宇津井健)、
「牙城を撃て」(主演:千葉真一、関根恵子、藤岡弘)は、
仲間たちと脚本も作り上げ、あとはプロデューサーと、
監督以下スタッフを集めるだけだったが、
妄想以上の力がなかった我々には、
そこで頓挫するしかなかった。

さて、同じく中島貞夫監督の
「東京・ソウル・バンコック・実録麻薬地帯」という作品。
こちらは、なんと4バージョンものパターンが存在する。

韓国、タイ、香港、そして日本で撮影されたのだが、
各国で上映すべく、それぞれの国を立てたバージョンを
4本作ることになったらしい。
主演は千葉真一、松方弘樹! 
当然、すべてのバージョンに出ずっぱりという訳にもいかず、
タイ編は、川谷拓三が主演みたいになっていたそうだ。

結局、4バージョン作られたこの映画は、
現在観られるのは、日本編だけ。
韓国編はお蔵入りになったうえ、フィルムの行方さえ分からない。

そう言えば、当時の‘ロードショー’(映画専門誌)に、
千葉ちゃんとノラ・ミャオ(ブルース・リーの相手役で有名!)
のキスシーンが、映画のスチールとして紹介されていたが、
日本編では、まったくそんな場面は無かった。
きっと、他のバージョンでのシーンなのだろう・・・。

それにしても、妄想でしか映画を作れなかった自分たちには、
4バージョンも映画を作れるなんて、ホントに羨ましい限りだ。 
いつか、自分たちが頓挫した、
西村寿行作品の映画化をお願いしたい!

最近では、「ブレードランナー」や「ゾンビ」
などディレクターズカット版などと言って、
劇場公開版に継ぎ足したようなのを、DVDで出したり、
劇場で公開し直したりする場合があるが、なんだか頂けない。 

秀作もあるのだろうが、私的には、きっと、
大期待して観た「ニュー・シネマ・パラダイス」の
ディレクターズカット版の酷さに幻滅して、
もう騙されたくないという気持ちが、
先に動いてしまうからだろう。  

私の持論としては、映画は一発勝負! 
プロデューサーや監督が、最初に作ったものを、
きちんと観たい! 

ところで、映画が、大量生産されていた時代を
中心にプログラムした、「天草シネマパラダイス」は、
本年も無事(?)終了しました。
(ちなみに、続・天草シネパラは、‘なし’の方向で・・・)

また、来年出来るかどうかは分かりませんが、
次に繋げたいという気持はしっかりあります。  
今回のラインナップで一番観て頂いたのは、
「僕の村は戦場だった」でした。・・・と言っても、
フィルムの借り賃さえ、売り上げていませんが・・・。(泣)

シネコンを中心に実施されている‘午前十時の映画祭’
でさえ選ばれていないこの秀作は、
今、スクリーンでもっとも観てほしい映画でした。 

それ以外の、日本映画の名作たちも、なかなか好評で、
「偽れる盛装」(1951年)を、封切当時に劇場で観た
というお客さんもご来場! これにはビックリでした。 

今年も、沖縄、福岡、熊本市内、そして、
天草の各町から来ていただき、上映後の映画談義も
かなり盛り上がっていました。 
ただ、もう少し来場者が増えてくれれば・・・・。

次の目標として、
私が、大ファンの桑田佳祐さんがステージに立つ頃に、
また、開催したいと思っておりますが、果たして・・・?  
乞うご期待!?   m(__)m

                    

                               2010年8月3日