館主 かっきーの独り言 

なくしもの 発見!


劇場事務所のパンフレット棚を整理していたら
珍しいモノが見つかった

「SCREEN DIARY‘80」という 安っぽいけど 愛らしい表紙

開 いてみると 自分が東京に上京したばかりの頃の日記が・・・・  
大学進学 というより 映画を観るために とにかく東京へ出たかったあの頃
念願叶って いざ東京へ!

「ぴあ」 「シティーロード」片手に 
お気に入りの映画館 を探して放浪の毎日
本当に 大学にちゃんと行ってたのか・・・? 

おそるおそる日記を読み返すと
「腹が痛い!」「掃除した!」「夕飯作った!」「 定期と学生証なくした!」
とか日常のことはメモ程度のことを書いているくらいで
大半が映画のタイトルと点数 そして なんだか偉そうな評論文になっていた

文章は とても紹介できるようなモノではないので 作品タイトルだけでも・・・

「アメリカン・グラフィティ」「太陽を盗んだ男」「復讐するは 我にあり」

「インテリア」「イノセント」「ライアンの娘」「ベニスに死す」

「エデンの東」「ノーマレイ」「レニーブルース」

「おさな妻」「やくざ戦争日本 の首領」「桃尻娘」「誰が為に鐘は鳴る」

「或る夜の出来事」「青春の殺人者」「徳川一族の崩壊」「第三の男」

「復活の日」「理由なき反抗」「ジャグラー・ ニューヨーク25時」

「ラストコンサート」「忍者武芸帖百地三太夫」「暴力戦士」

「だれのものでもないチェレ」「白鳥の歌なんか聞こえない」・・・・etc

高校時代 映画が観られなかったのが一気に爆発した感じで
とにかく何でも観た! 映画を観ることは 勉強だった 

映画は スクリーンの上に存在 して 初めて価値が生まれるもの
テレビ・ビデオで映画を観るのは邪道
洋画の吹き替え版を観るヤツは それだけでバカにされていた 

一人でも 友達とでも遊びの行動範囲は いつも映画館か居酒屋だ! 
一日に2、3本は当たり前 ! 
オールナイトで5本・6本観られれば この上ない幸せだった 

それから十数年後 帰郷して 
しばらく休館していた第一映劇を復活させた頃
ウチは 2本立て中心の劇場だった 

でもなぜか、お客さんには不評…理由は
「観たい映画だけ観られればいいので もう一本観るのは時間の無駄」
というのが大半だった

自分なら 嬉しいはずの2本立てが 
映画を観なくなった世代には苦痛になっていたとは・・・? 
これには ショックで言葉も出なかった

さて おかげさまで今 当劇場はすっかり一本立て劇場になりました

でも 東京や大阪の名画座情報を見ると 
また やりたくなるんですよねえ〜2本立て ! 

いや 無茶なことは 分かってますけど
映画のおもしろさを伝えるには 劇場でもっとたくさん映画を
観てもらう事が必要じゃないでしょうか?
 

自分が学生時代に観た作品たちは
ほとんどが名画座(格安の入場料で2,3本立ての 映画館)で観たものばかり

たまに お目当ての映画より 併映作の方がおもしろかったときは
凄く得した気分になったものです

映画は発見です! 
ワクワク ハラハラ ドキドキ 笑い 怒り 涙 そして感動・・・
映画館は 一生掛けても見つけられない
‘何か’が発見出来る場所かも 知れませんよ
                                                           
                             2009年7月 20日